(仮訳)Candida haemulonii種複合体の再分類: ヒト病原性の多剤耐性酵母、Candida haemuloniiCandida haemuloniiグループI) 、新種C. duobushaemuloniiCandida haemuloniiグループII) 、新変種C. haemulonii var. vulnera
Cendejas-Bueno, E., 2012. Reclassification of the Candida haemulonii Complex as Candida haemulonii (C. haemulonii Group I), C. duobushaemulonii sp. nov.(C. haemulonii Group II), and C. haemulonii var. vulnera var. nov.: Three Multiresistant Human Pathogenic Yeasts Journal of clinical …. Available at: http://jcm.asm.org/content/50/11/3641.short [Accessed December 23, 2013].
【R3-00181】2013/12/23投稿

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3行まとめ

分子系統解析の結果および表現型に基づき、Candida haemulonii種複合体に2種と1変種を認めた。
これらの分類群は、近縁なCandida aurisおよびCandida pseudohaemuloniiとは市販の同定キットで区別できなかった。
また、2種と1変種はアムホテリシンに対する耐性やアゾール系薬剤に対する交叉耐性を有していた。
Alabama

(新種)

Candida duobushaemulonii E. Cendejas-Bueno, A. Kolecka, A. Alastruey-Izquierdo, A. Gomez-Lopez, M. Cuenca-Estrella, and T. Boekhout
語源…2番目のCandida duobushaemulonii Lehman et al. (1993) により本種の系統に与えられた暫定名称「グループII」に由来)
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【よく似た種との区別】
Candida haemulonii
スクロースを発酵する
アムホテリシンBおよびアゾール系薬剤に対して高い耐性を示す
ビタミン要求性を持つ
ITS領域に基づく分子系統解析でごく近縁
本種と異なりL-ソルボース、アルブチン、L-アラビノース、D-アラビノース、L-ラムノース、イヌリンなどを資化不能
本種と異なりラフィノースを発酵しない
本種と異なり37°Cで生育しない
本種と異なり60%グルコースを含む培地で生育しない
ITS、D1/D2、RPB1、RPB2などの遺伝子領域の塩基配列の類似度が約86~91%程度で明瞭に異なる
AFLP解析のバンドパターンで明瞭に区別される
MALDI-TOF MSによるプロテオーム解析で明瞭に区別される
Candida haemulonii var. vulnera
AFLP解析では違いが見られない
MALDI-TOF MSによるプロテオーム解析では違いが見られない
本変種と異なりメレジトースの資化が遅れる
本変種と異なりイヌリンを資化できる
本変種と異なり37°Cで生育できる
本種よりアムホテリシンBのMICが高い
ITS領域の塩基配列の類似度が96%で、一定の違いが見られる
Candida auris
市販の酵母同定キットでは区別できないほど類似している
本種と異なりラフィノース、L-ソルボース、L-アラビノース、D-アラビノース、D-ガラクトース、コハク酸、D-グルコン酸を資化不能
本種と異なり40°Cで生育できる
本種と異なり60%グルコースを含む培地で生育しない
本種と異なりビタミン要求性を持たない
ITS、D1/D2、RPB1、RPB2などに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
AFLP解析のバンドパターンで明瞭に区別される
MALDI-TOF MSによるプロテオーム解析で明瞭に区別される
Candida pseudohaemulonii
37°Cで生育可能
市販の酵母同定キットでは区別できないほど類似している
本種と異なりラフィノース、スクロース、D-アラビノース、イヌリン、メタノールを資化できない
ITS、D1/D2、RPB1、RPB2などに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
AFLP解析のバンドパターンで明瞭に区別される
MALDI-TOF MSによるプロテオーム解析で明瞭に区別される
León, Spain

(新変種)

Candida haemulonii var. vulnera E. Cendejas-Bueno, A. Kolecka, A. Alastruey-Izquierdo, A. Gomez-Lopez, M. Cuenca-Estrella, and T. Boekhout.
語源…傷の
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【よく似た種との区別】
Candida haemulonii
AFLP解析では違いが見られない
MALDI-TOF MSによるプロテオーム解析では違いが見られない
本変種と異なりメレジトースの資化が遅れない
本変種と異なりイヌリンを資化できない
本変種と異なり37°Cで生育しない
本変種よりアムホテリシンBのMICが低い
ITS領域の塩基配列の類似度が96%で、一定の違いが見られる